棚の中に棚を作ると、空いていた高さ方向のスペースを活用でき、同じ収納家具でも入れられる物の量と取り出しやすさが大きく変わります。
本棚、食器棚、カラーボックス、押し入れ、クローゼット、洗面所収納などは、もともとの棚間隔が広すぎて小物や薄い物が積み重なりやすく、奥の物が見えにくくなることがあります。
ただし、棚を増やす方法には置くだけで済む簡単な方法から、棚板や金具を使ってしっかり固定する方法まであり、収納物の重さ、棚の素材、賃貸か持ち家かによって向き不向きが分かれます。
この本文では、棚の中を無理なく区切る考え方、固定方法の選び方、採寸の手順、材料選び、作業時の注意点を順番に整理し、DIY初心者でも失敗しにくい実践的な進め方を紹介します。
棚の中に棚を作るなら固定方法から決める
棚の中に棚を追加する時は、最初に材料を買うのではなく、どの固定方法で支えるかを決めることが重要です。
同じ棚板を使う場合でも、置くだけにするのか、突っ張り棒で受けるのか、棚ダボや棚柱で高さを変えられるようにするのかによって、作業の難しさ、耐えられる重さ、見た目、あとからの調整しやすさが変わります。
特に既存の棚の中は幅や奥行きが限られているため、収納量を増やすことだけを優先すると、出し入れしにくい棚になったり、重みでたわんだり、扉や引き出しに干渉したりすることがあります。
置くだけ棚は手軽さを優先できる
置くだけ棚は、既存の棚の中にコの字型の台や小型ラックを入れて、上下の空間を分ける方法です。
工具を使わずに始められるため、賃貸住宅、短期間だけ使う収納、季節ごとに中身を入れ替える場所に向いています。
たとえば食器棚の中で小皿とマグカップを分けたり、洗面台下でスプレーボトルの上に替えのタオルを置いたりする使い方なら、壁や棚板に穴を開けずに収納量を増やせます。
ただし、置くだけ棚は固定されていないため、重い物を片側に寄せると傾きやすく、奥行きいっぱいまで物を詰めると取り出す時に棚ごと動くことがあります。
安定させるには、脚がしっかり接地する平らな場所で使い、重い物は下段、軽い物は上段に置くことを基本にすると扱いやすくなります。
突っ張り棒は軽い収納に向いている
突っ張り棒を使う方法は、棚の左右の内壁に棒を突っ張らせ、その上に軽い板やワイヤーネットを載せて棚のように使うやり方です。
ネジや釘を使わずに高さを追加できるため、カラーボックスの中、トイレ収納、洗面所の小さな棚、クローゼット内の小物置きに使いやすい方法です。
一方で、突っ張り棒は横方向の圧で支える仕組みなので、棚の側面が薄い合板だったり、表面が滑りやすかったりすると、時間の経過でずれ落ちる可能性があります。
使う場合は、棒を二本平行に設置して荷重を分散し、上に載せる板は軽めにし、収納物もタオル、帽子、掃除シート、ストック袋のような軽量品に限定するほうが安全です。
重い食器、工具、液体洗剤の大容量ボトルなどを置きたい場合は、突っ張り棒だけで支えるよりも、棚ダボや棚柱などの固定力がある方法を検討したほうが安心です。
コの字ラックは小物整理に強い
コの字ラックは、棚の中にもう一段の置き場所を作れる市販の収納用品で、DIYに慣れていない人でも導入しやすい方法です。
特にキッチン、洗面所、デスク周りのように小物の種類が多い場所では、積み重ねて見えにくくなっていた物を上下に分けられるため、探す手間を減らせます。
たとえば調味料のストック、保存容器、文房具、メイク用品、薬箱の中身などは、背の低い物が多いため、棚の高さをそのまま使うと上の空間が余りがちです。
コの字ラックを入れると、下に使用頻度の高い物、上に軽いストックや予備品を置けるため、収納量だけでなく見渡しやすさも改善できます。
注意点は、ラック自体の高さが合わないと下段に手が入りにくくなり、便利にしたつもりが取り出しにくい収納になることです。
購入前には、入れたい物の高さに加えて指を入れる余裕を考え、棚の内寸ぎりぎりではなく少し余白を残すサイズを選ぶことが大切です。
棚ダボは見た目をすっきり保てる
棚ダボは、棚の側板に開いた小さな穴へダボを差し込み、その上に棚板を載せる方法です。
既存の本棚や食器棚にダボ穴がある場合は、同じ径の棚ダボとサイズの合う棚板を用意するだけで、見た目を大きく変えずに棚を増やせる場合があります。
棚ダボの良さは、棚受けの部品が小さく目立ちにくいことと、穴の位置を変えれば棚板の高さを調整しやすいことです。
ただし、ダボの径が合っていないと差し込みが緩くなったり、逆に入らなかったりするため、手元にあるダボを測るか、現物を持ってホームセンターで確認すると失敗を減らせます。
また、棚板の幅が広すぎると中央がたわみやすくなるため、重い本や食器を置く場合は板の厚みを増やすか、中央に補助の受けを設けることも考えたいところです。
棚柱は高さ変更を続けたい人に合う
棚柱は、細長い金属レールを棚の内側や壁面に固定し、棚受け金具の位置を変えて棚板を支える方法です。
収納する物の高さが季節や暮らし方で変わる場所では、棚板を後から動かせることが大きな利点になります。
たとえば子どもの学用品収納、パントリー、クローゼット、趣味道具の棚では、今は小物中心でも将来的に背の高い物を置きたくなることがあります。
棚柱を使えば、必要に応じて棚板の位置を細かく変えられるため、棚の中に棚を作った後も収納の変化に合わせやすくなります。
一方で、棚柱はネジで固定するため、下地の有無、棚の側板の厚み、ネジの長さを確認せずに取り付けると、強度不足や突き抜けの原因になります。
見た目も置くだけ棚より工事感が出やすいため、よく見える場所では色や幅を既存家具に合わせると違和感を抑えられます。
L字金具は固定力を重視できる
L字金具を使う方法は、既存の棚の側面や背面に金具を固定し、その上に棚板を載せたり金具と棚板をビスで留めたりする作り方です。
動かす予定のない棚をしっかり作りたい場合や、重めの物を置く予定がある場合には、置くだけの方法より安定感を得やすくなります。
具体的には、工具箱、まとめ買いした日用品、厚手の本、食器類の一部など、軽量とは言いにくい物を分けて収納したい時に検討しやすい方法です。
ただし、L字金具は取り付け位置が少しでもずれると棚板が水平になりにくく、片側だけに負荷がかかると金具や側板に負担が集中します。
作業時は、左右の高さを正確に合わせ、水平器や同じ厚みの端材を使って仮位置を確認してから固定すると仕上がりが安定します。
棚板を後から頻繁に動かしたい人には向きにくいため、収納物の高さがほぼ決まっている場所で使うのが無理のない選び方です。
収納物に合わせて方法を選ぶ
棚の中に棚を追加する方法は、作りやすさだけで決めるよりも、そこに何を置くかから逆算すると失敗しにくくなります。
軽い物と重い物では必要な支え方が違い、毎日出し入れする物と長期保管する物でも、求められる取り出しやすさが変わります。
- 軽い小物は置くだけ棚
- タオル類は突っ張り棒
- 食器類は棚ダボ
- 本や工具は金具固定
- 高さが変わる物は棚柱
このように収納物を先に分けると、見た目だけで選んでしまう失敗を避けやすくなります。
特に液体、陶器、工具、本のように重量が出やすい物は、棚板だけでなく支える部材と既存棚そのものの強度まで含めて考える必要があります。
固定方法ごとの違いを比べる
どの方法が一番良いかは、作る場所、置く物、求める見た目によって変わるため、比較してから選ぶことが大切です。
簡単な方法ほど原状回復しやすい一方で、耐荷重や安定感には限界があり、しっかり固定する方法ほど工具や採寸の精度が必要になります。
| 方法 | 向いている物 | 特徴 |
|---|---|---|
| 置くだけ棚 | 小皿や文具 | 工具不要 |
| 突っ張り棒 | 布物や軽量品 | 穴あけ不要 |
| 棚ダボ | 本や食器 | 見た目が自然 |
| 棚柱 | 変化する収納 | 高さ調整が得意 |
| L字金具 | 重めの物 | 固定力が高い |
初心者が迷った時は、まず軽い物なら置くだけ棚、重い物なら固定式、将来の変更が多い場所なら可動式という基準で考えると選びやすくなります。
見えない場所だからといって強度を軽視すると、物が落ちたり棚板がたわんだりするため、収納量より安全性を先に確保することが大切です。
棚の内寸を測るだけで収納力は変わる

棚の中に新しい棚を作る時は、材料より先に内寸を細かく測ることで完成後の使いやすさが大きく変わります。
幅と奥行きだけを測って棚板を用意すると、扉の金具、背面の段差、側板の反り、巾木の出っ張りなどを見落とし、実際には入らないことがあります。
また、棚を増やす目的は空間を埋めることではなく、必要な物を見やすく、取り出しやすく、戻しやすくすることなので、収納物の高さと動作の余裕まで含めて測ることが重要です。
高さの余白を見る
棚の中に棚を作る時に最も見落としやすいのが、高さ方向の余白です。
収納物の上に大きな空間が余っていると棚を足したくなりますが、ぎりぎりの高さで区切ると手を入れる余裕がなくなり、毎日の出し入れが面倒になります。
たとえば高さ十二センチの収納ボックスを置くなら、上に一センチだけ残すより、指をかけて引き出せる余裕を数センチ確保したほうが使いやすくなります。
飾る物やストック品なら多少詰めても問題は少ないですが、毎日使う食器、薬、洗剤、文房具は、取り出す動作まで想像して棚の高さを決める必要があります。
収納量を増やすための棚でも、余白を完全になくすのではなく、使うための空間を残す意識が快適さにつながります。
採寸する場所を整理する
採寸は一度だけではなく、前面、中央、奥の複数箇所で測ると安全です。
古い家具や組み立て式の棚は、見た目には四角く見えても内側でわずかにゆがんでいることがあり、奥だけ幅が狭いというケースもあります。
| 測る場所 | 確認する理由 | 注意点 |
|---|---|---|
| 内側の幅 | 棚板の横寸法 | 左右で差を見る |
| 内側の奥行き | 棚板の深さ | 扉の厚みを見る |
| 有効高さ | 上下の分け方 | 手の余裕を残す |
| 金具周り | 干渉防止 | 蝶番を避ける |
棚板をぴったり入れたい気持ちは自然ですが、実際には数ミリの逃げがないと入れにくく、湿気や温度変化で木材がわずかに動く場合もあります。
特に扉付き収納では、棚板そのものは入っても扉裏のポケットや蝶番に当たることがあるため、閉めた状態の内側も確認しておくと安心です。
入れる物の優先順位を決める
棚を追加する前に、そこへ入れる物をすべて出して、使う頻度と重さで分けると設計がしやすくなります。
何となく空いている場所に棚を足すと、よく使う物が奥に入ったり、重い物が高い位置に集まったりして、収納としては使いにくくなることがあります。
- 毎日使う物
- 週に数回使う物
- 月に数回使う物
- 長期保管する物
- 重くて落としたくない物
使用頻度の高い物は目線から腰の高さに近い位置へ置き、重い物は下段に寄せると安全で出し入れもしやすくなります。
棚の中に棚を作る目的は、物を多く詰めることだけではなく、必要な物を迷わず戻せる状態にすることだと考えると、自然に使いやすい配置になります。
材料選びで使いやすさが決まる
棚の中に棚を作る材料は、板、金具、支え方、仕上げ材の組み合わせで考える必要があります。
安い材料だけで作ることも可能ですが、収納物の重さに合わない板を選ぶと中央がたわみ、表面がざらついた板を使うと収納ケースや衣類に傷がつくことがあります。
見えない棚の中でも、湿気の多い場所、食品を置く場所、手が触れる場所では、耐久性や掃除のしやすさまで考えると長く使いやすい収納になります。
棚板の厚みを考える
棚板は薄いほど軽く扱いやすい一方で、幅が広くなるほどたわみやすくなります。
小さなカラーボックスの中で軽い雑貨を置く程度なら薄めの板でも足りますが、横幅のある収納に本や食器を置くなら、厚みと支点の数を増やす考え方が必要です。
合板、集成材、化粧棚板などは見た目や加工のしやすさが異なり、切断面が見える場所では小口テープややすり仕上げをすると手触りがよくなります。
水回りで使う棚板は、濡れた物を直接置かない工夫や、防水性のあるシートを敷く工夫を加えると、汚れや反りを抑えやすくなります。
板選びで迷う時は、置く物の重さを軽く見積もらず、少し余裕のある厚みを選ぶほうが後悔しにくくなります。
金具との相性を確認する
棚板と金具は別々に選ぶのではなく、組み合わせた時に無理なく支えられるかを確認する必要があります。
棚ダボ、棚受け、L字金具、棚柱の部品は、それぞれ取り付け方や必要な板の厚みが異なるため、見た目だけで選ぶと固定しにくい場合があります。
| 部材 | 見る点 | 失敗例 |
|---|---|---|
| 棚ダボ | 径と差し込み深さ | 穴に合わない |
| L字金具 | ビスの長さ | 板を突き抜ける |
| 棚柱 | 下地と固定位置 | ぐらつく |
| 棚板 | 厚みと反り | 中央が沈む |
特に既存家具の側板は厚みが限られていることがあるため、ビスの長さが合わないと外側へ突き抜けたり、十分に効かなかったりします。
購入前には、棚の内寸だけでなく側板の厚み、使えるネジの長さ、金具の出っ張りを確認し、完成後に物を入れる空間が狭くなりすぎないかも見ておきましょう。
賃貸では戻せる材料を選ぶ
賃貸住宅で棚の中に棚を作る場合は、原状回復しやすい材料を選ぶと安心です。
持ち家ならビス固定や棚柱を使いやすいですが、賃貸では穴あけが難しいことが多いため、置くだけ棚、突っ張り棒、滑り止めシート、既製のラックを組み合わせる方法が現実的です。
- 置くだけラック
- 突っ張り棒
- ワイヤーネット
- 滑り止めシート
- 軽量の化粧板
ただし、穴を開けない方法でも、強く突っ張りすぎると棚の側板を傷めたり、滑り止めが長期間貼り付いて跡になったりすることがあります。
賃貸では、重い物を無理に上へ置かず、退去時に外せることと日常の安全性の両方を満たす範囲で作ることが大切です。
作業手順は仮置きから始める

棚の中に棚を作る作業は、いきなり固定するよりも、仮置きして使い勝手を確認してから進めるほうが失敗しにくくなります。
採寸上は入るはずでも、実際に物を置くと手が入りにくい、扉に当たる、上段が暗くて見えにくい、奥の物を取り出しにくいという問題が出ることがあります。
完成後にやり直すと板の買い直しや穴の開け直しが必要になるため、仮の段ボール板や端材で高さを試し、収納物を実際に置いてから本固定へ進むと安心です。
仮置きで高さを試す
仮置きは、完成後の使いやすさを確かめるための大切な工程です。
段ボール、空き箱、端材、既存の収納ケースなどを使って仮の棚位置を作り、入れる予定の物を実際に並べると、図面だけでは分からない不便さに気づけます。
特に毎日使う棚では、正面から見えることだけでなく、片手で取れるか、戻す時に引っかからないか、奥の物まで見えるかを確認することが重要です。
高さを細かく詰めるより、少し余裕を残したほうが家族全員が使いやすくなる場合もあります。
見た目の整った棚にしたい時でも、最初から完璧な寸法を決めようとせず、仮置きで使う動作を試すほうが実用的です。
基本手順を順番に進める
作業手順は複雑に見えても、分解すると採寸、仮決め、材料加工、固定、確認の流れになります。
途中で順番を飛ばすと、板を切った後に金具の厚みを忘れていたり、固定した後に扉が閉まらないことに気づいたりするため、手順を守ることが大切です。
| 順番 | 作業 | 目的 |
|---|---|---|
| 一 | 中身を出す | 全体を確認 |
| 二 | 内寸を測る | 材料を決める |
| 三 | 仮置きする | 高さを試す |
| 四 | 板を用意する | 棚を作る |
| 五 | 固定する | 安定させる |
| 六 | 荷重を試す | 安全を見る |
固定前には、棚板を置いた状態で前後左右に軽く力をかけ、ぐらつきや傾きがないかを確認します。
最後に収納物を一気に詰め込むのではなく、軽い物から順に置いて様子を見ると、たわみや不安定さに早く気づけます。
安全確認を省かない
棚の中に棚を増やすと収納量が上がる一方で、もともとの家具にかかる重さも増えるため、安全確認は必ず行いたい工程です。
特に背の高い棚や細い棚は、上段に重い物を増やすと重心が高くなり、地震や接触で倒れやすくなる場合があります。
- 重い物は下へ置く
- 棚板のたわみを見る
- 左右の高さを合わせる
- 扉の干渉を確認する
- 子どもの手が届く位置に注意する
安全性を高めるには、棚板の強度だけでなく、既存家具の安定、床との接地、壁への転倒対策まで含めて考える必要があります。
少しでもぐらつきがある場合は、そのまま使わず、固定方法を変える、収納物を減らす、支点を増やすなどの見直しをしましょう。
よくある失敗を避ける
棚の中に棚を作るDIYは手軽に見えますが、失敗の多くは作業技術よりも事前の判断不足から起こります。
収納量を増やしたい気持ちが強いと、棚板を増やしすぎたり、物を詰め込みすぎたりして、結果的に取り出しにくい収納になることがあります。
失敗を避けるには、重さ、高さ、奥行き、見た目、掃除のしやすさを一つずつ確認し、完成後の暮らしの中で本当に使いやすいかを基準にすることが大切です。
重さを軽く見積もらない
よくある失敗の一つが、収納物の重さを実際より軽く考えてしまうことです。
一つひとつは軽く見える物でも、食器、本、洗剤、缶詰、工具、書類などは数が増えるとかなり重くなり、棚板や支えに大きな負担がかかります。
棚板が少しでもたわんでいる場合は、見た目だけの問題ではなく、支え方や板の厚みが合っていないサインと考える必要があります。
重い物を置く予定があるなら、置くだけ棚や突っ張り棒ではなく、棚ダボ、棚柱、L字金具などの固定力がある方法を選ぶほうが安全です。
完成後も、最初の数日で棚板の沈み、金具の緩み、側板の変形がないかを確認し、必要なら早めに収納量を減らしましょう。
使いにくい高さを避ける
棚を増やす時は、空間を細かく分けるほど便利になるとは限りません。
段数を増やしすぎると、一段ごとの高さが不足し、収納物を取り出す時に手が当たったり、ボックスを傾けないと出せなかったりします。
| 失敗 | 起きる問題 | 見直し方 |
|---|---|---|
| 段数が多い | 手が入らない | 余白を増やす |
| 奥行きが深い | 奥が見えない | ケースを使う |
| 上段が高い | 落下しやすい | 軽い物にする |
| 下段が低い | 掃除しにくい | 脚元を空ける |
棚の高さは、収納物ぴったりに合わせるより、出し入れする手の動きまで含めて決めることが大切です。
特に家族で使う収納では、背の高さや利き手が違うため、自分だけが使いやすい寸法にしないほうが長く快適に使えます。
見た目と掃除を考える
棚の中は扉を閉めれば見えない場所もありますが、見た目と掃除のしやすさを整えると使い続けやすくなります。
板の切断面がざらついたままだと手に引っかかったり、収納ケースを傷つけたりするため、やすりがけや小口処理をしておくと安心です。
- 切断面を整える
- 色を既存棚に合わせる
- 同じケースでそろえる
- ラベルを貼る
- 奥に詰めすぎない
掃除のしやすさも重要で、棚板を増やしすぎるとほこりがたまる面が増え、奥に入れた物を出さないまま忘れてしまうことがあります。
収納量を増やした後も定期的に中身を見直し、使っていない物を減らすことで、追加した棚を本当に役立つスペースとして保てます。
場所別に作り方を変える
棚の中に棚を作る方法は、家の中のどこで使うかによって適した作り方が変わります。
同じ棚板を追加する場合でも、キッチンでは耐水性と重さ、洗面所では湿気、クローゼットでは衣類の出し入れ、本棚ではたわみやすさを考える必要があります。
場所ごとの特徴を無視して同じ方法で作ると、最初はきれいに見えても、数週間後にずれ、汚れ、使いにくさが出ることがあるため、環境に合わせた選び方が大切です。
キッチンでは重さと汚れを見る
キッチンの棚は、食器、調味料、保存容器、食品ストックなど、形も重さも違う物が集まりやすい場所です。
小皿や保存容器のふたを分ける程度なら置くだけ棚が便利ですが、皿を何枚も重ねる場所や缶詰を置く場所では、棚板と支えの強度を重視する必要があります。
また、調味料や油の近くは汚れが付きやすいため、表面を拭きやすい化粧棚板や、取り外して洗えるケースを組み合わせると手入れが簡単になります。
奥行きの深い食器棚では、手前によく使う物、奥にストック品を置くと、棚を追加しても出し入れの流れを保ちやすくなります。
キッチンでは見た目よりも、落として割れない配置、掃除しやすい素材、重さに耐える支え方を優先することが大切です。
場所ごとの注意点を比べる
収納場所ごとの違いを整理すると、同じ方法をどこでも使うより、環境に合わせて選ぶほうが失敗しにくいことが分かります。
特に湿気、重さ、使用頻度は、棚の作り方を決める時に大きく影響します。
| 場所 | 重視する点 | 向く方法 |
|---|---|---|
| キッチン | 重さと汚れ | 棚ダボ |
| 洗面所 | 湿気と掃除 | 置くだけ棚 |
| クローゼット | 入れ替えやすさ | 棚柱 |
| 本棚 | たわみ対策 | 固定棚 |
| 玄関収納 | 砂や汚れ | 可動棚 |
この比較はあくまで目安ですが、場所ごとの負担を考えるだけで材料選びの方向性がかなり絞れます。
湿気が多い場所では木材を直接濡らさない工夫をし、重さが出る場所では簡易的な支えだけに頼らないようにしましょう。
クローゼットは変化に備える
クローゼットの中に棚を作る場合は、今ある物だけでなく、季節ごとの入れ替えや将来の変化に備えることが大切です。
衣類、バッグ、帽子、収納ケース、寝具などは季節によって量が変わりやすく、固定棚を細かく作りすぎると大きな物が入らなくなることがあります。
- 季節物は上段
- 毎日使う物は中段
- 重いケースは下段
- バッグは余白を残す
- 衣類は通気を確保する
クローゼットでは、棚板を追加して収納量を増やすだけでなく、通気性を保つことも重要です。
衣類を詰め込みすぎると湿気がこもりやすくなるため、棚の中に棚を作った後も、空気が通る余白と出し入れしやすい導線を残すようにしましょう。
棚の中に棚を作るなら無理なく使える余白を残す
棚の中に棚を作るDIYは、空いている高さを活用して収納量を増やせる便利な方法ですが、成功のポイントはただ段数を増やすことではありません。
まずは収納物の重さと使用頻度を確認し、軽い物なら置くだけ棚や突っ張り棒、重い物なら棚ダボや金具固定、将来の変更が多い場所なら棚柱というように、固定方法を使い分けることが大切です。
次に、内寸を複数箇所で測り、扉や蝶番への干渉、手を入れる余白、棚板の厚み、支え方の強度を確認すると、完成後に使いにくいと感じる失敗を避けやすくなります。
棚を増やす目的は、物を詰め込むことではなく、必要な物を見つけやすく、取り出しやすく、戻しやすい状態に整えることです。
安全性と使いやすさを優先し、重い物は下へ、軽い物は上へ、よく使う物は手が届きやすい位置へ配置すれば、既存の棚を活かした収納DIYを無理なく続けられます。



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